枠組壁工法(2×4工法)
2×4インチの規格材で組んだ枠に、構造用合板をはめ込み、壁+床+天井の6面体に組み立てる工法です。木造軸組工法が柱や梁などの線で家を支えるのに対し、6面が一体化した箱の面で建物を支えます。2×4インチの枠材以外に2×6、2×10、4×4インチなどの規格材が適材適所に使われます。地震などの衝撃を6面で受け止める為、負荷が分散し高い耐震性能を発揮しますし気密性や遮音性にも優れています。
注意点は、建物を支える耐力壁をバランスよく配置すること、できるだけ1階と2階の耐力壁が重なるようにすることで、さらに耐震強度と構造安定性が向上します。
壁の枠組を2×6インチにしますとパネルの厚みが増える分より断熱材を厚くすることができ、気密・断熱性も高まります。
※2×4KD材は19%以下と決められています。グリーン材は使用しません。
ツーバイフォーの家づくりの流れもご覧になれます。
耐震性
世界有数の地震国である日本において、住宅の「耐震性」はもっとも重要な基本性能です。床・壁・屋根が一体となったモノコック構造のツーバイフォー住宅は、地震の揺れを6面体の建物全体で受け止めて力を分散させます。地震力が一部分に集中することがないため倒壊・損傷がなく、地震に対して強さを発揮します。
地震エネルギーは建物に水平方向の力を加えます。木の家は鉄やコンクリートに比べて軽い素材なので、この力も小さくなります。更に構造耐力上主要な役割をなす床は、日本の伝統木造の火打ちなどと異なり、床下張材と根太材の組合せによって力を発揮します。アメリカでは1930年代より床ダイヤフラムの設計方法が開始されて、その後の実験検証、地震やハリケーンの経験、調査結果でその有効性が立証されています。
耐震住宅に関する基準への対応
住宅性能表示制度の「構造の安定に関すること」で耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)は3等級に分かれます。等級が高いほど耐震性が高いことになり、強さをはかる客観的な“ものさし”となっています。
| 等級3 | 極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力 (建築基準法施工例第88条第3項に定めるもの) の1.5倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度 |
| 等級2 | 極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力 (建築基準法施工例第88条第3項に定めるもの) の1.25倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度 |
| 等級1 | 極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力 (建築基準法施工例第88条第3項に定めるもの) に対して倒壊、崩壊等しない程度 |
国では防災拠点となる施設(学校や官公庁施設等)について、地震力を1.25又は1.5倍に割増てより安全な設計する方針を定めているので、耐震等級はこれに応じたものとなっています。尚、地震動を上部構造に伝えない免震建築物の場合は、等級表示によらない評価になります。
ツーバイフォー住宅の耐震等級は建築する住宅ごとの必要壁量に対する存在壁量の割合と、耐力壁の倍率に応じた耐力端部の接合金物によって決まります。
どのランクの等級に該当するか判定する方法は、住宅品質確保促進法の評価方法基準に基づく壁量計算による場合と構造計算による場合があります。
耐風性
台風以上に強烈なハリケーンが襲う北米で生まれただけに、強風に備える為「ハリケーンタイ」と呼ばれる、あおり止め金具で屋根の垂木と外壁をがっちりと連結し、強風にあおられても屋根が吹き飛ばされないようにします。ハリケーンタイの1個当たりの許容耐力は、実に2.303Nもあります。(風速70mの時に金物1個当たりにかかる力は1.666N)最近では、ツーバイフォー住宅だけでなく、軸組工法住宅にもこの金物が使われるようになっています。
ツーバイフォーの屋根は、全体が一面の構造体となっています。軒下から強い吹上風があっても屋根が持ち上げられにくい強固な構造です。
耐火性
木材は確かに燃えやすい性質を持っています。しかし、ある程度の太さや厚さがある(断面が大きい)木材は、いったん燃えても表面に炭化層をつくるだけで、火は内部まで進行しないため、強度が低下しにくいという性質を持っています。700〜950℃にまで達するといわれる現実の火災においても、実大火災実験の結果などから、これは事実として確認されています。
火は床下や壁内部の隙間、天井裏などの空気の流れにそって燃え広がる性質を持っています。
ツーバイフォー住宅の場合、火の通り道となる床や壁の枠組材などが、ファイヤーストップ材となって空気の流れを遮断し、上階へ火が燃え広がるのをくい止めます。
また床根太、枠組材などが一定間隔で組まれている床や壁の内部構造は、防火区域がいくつもつくられているのと同じ状態です。この一つ一つの区画により、火の進行は更に遅くなります。内壁の下地となる石膏ボード厚さ12.5mm以上には約21%の結晶水が含まれていて、炎があたる熱分解を起こして約20分もの間、水蒸気を放出するという優れた特性を発揮します。この為火災が発生しても、天井裏や壁の内部の温度が上昇しにくく、構造材が発火点(約450℃)に達するまでの時間を大きく遅らせることができます。
火災時に防火被覆(石膏ボード)が万一突破されても、このように2重3重の防火機能をもつ「ファイヤーストップ構造」により、ツーバイフォー住宅は初期消火の可能性が高く火災時の被害を最小限に抑えます。
隣家で火災が発生した場合、外壁の表面温度は800℃以上に達するといわれますが、ツーバイフォー住宅は持ち前の優れた耐火性で類焼を防ぎます。
高い耐火性能を有しているツーバイフォー住宅は、火災保険料率にも反映されています。火災保険料の構造区分はA・B・C構造に分かれており、一般木造建築物は料率が最も高いC構造として扱われていますが、1時間以上の耐火性能を有する「耐火構造」のツーバイフォー住宅はA構造に扱われ、RC造と同等です。また45分以上の「準耐火構造」であればB構造になります。※詳しくは損害保険会社にご確認下さい。
耐久性
ツーバイフォー住宅では、ほとんどの構造用製材に含水率19%以下の日本農林規格に基づく乾燥材を使用します。また、平成19年6月より亜鉛めっき処理された太め鉄丸くぎ(CNZ釘)の使用が認められ、耐久性の向上に役立っています。使用する「Cマーク表示金物」はすべてに亜鉛めっきが施されており、防錆効果を高めています。
結露防止
冬場、外の空気が冷たく、部屋の中が暖かい時、窓に水滴がついているのが、結露です。空気中に含まれる水蒸気が水滴となる結露はカビを発生させ住宅を傷める原因の一つです。
結露防止の為に窓はペアガラスを採用し、2枚ガラスの間にある空気層が優れた断熱材となり、外の冷気が室内側の壁や窓に伝わりにくくしています。
サッシ枠も内側に熱を伝えにくい木製や樹脂製のものを使用する事で結露を防いでいます。
ツーバイフォー住宅は壁内に断熱材が充填されているため、室外と室内の温度差がゆるやかに緩和され、結露が発生しにくい構造となっています。また、小屋裏には軒裏換気、妻換気等を設けるなどして有効な換気方式を採用しています。
壁の結露防止対策として、断熱材の外側(外壁仕上げの内側)に通気層を設け、万一の漏水時の排水にも役立ち、耐久性を高めています。
断熱性
材料の断熱性は熱伝導率で決まり、木材の熱伝導率は鉄の約1/350です。その為ツーバイフォー住宅で使用する木材は極めて熱を伝えにくい物質の一つです。その為外気の冷たさが伝わる「ヒートブリッジ現象」もありません。
壁を構造体としている為、隙間が少なく断熱性が高いのが長所です。
壁には、天井・床にも重なるように防湿気密シートを張ります。外気を遮断し、内気を外に逃がしにくくしています。
可変性
スケルトン・インフィルとは、建築物を構造躯体と仕上げ、設備に分ける考え方で住宅などの可変性を評価するキーワードになります。
この考えは、あらかじめ住宅耐用期間内の想定可能な間取り変更のニーズを予測して新築時に動かせる壁とそれ以外との壁に分けて、また仕上げや設備の更新を考えてプランすることで可変性の高いツーバイフォー住宅が実現できます。
ツーバイフォー住宅は、面構造で、しかも強固なモノコック構造なので、設計の自由度が極めて高いです。柱のないスッキリした、広々した大空間のある建物を作ることが可能です。又、屋根を支える為のの複雑な小屋組みは必要ないため、小屋裏(屋根裏)を収納スペースとして活用したり、屋根の勾配を大きくし採光用ドーマー窓等設け、居室として利用する事もできます。
省エネルギー
気密性・断熱性が高く、外気の寒暖を受けにくい為、内部の冷気・暖気が外に逃げにくい為冷暖房がききやすく、冷暖房費用のコストダウンにも効果を発揮します。年間消費量が一般在来工法の約3分の1で済むといわれています。